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ネットワーク間接続
ネットワーク同士を接続するためには、ネットワークを相互接続する機器が必要である。用途やプロトコルによって使用する機器が違う。ここでは、代表的なプロトコルであるOSI参照モデルとTCP/IPのプロトコルの構成とネットワーク間を接続する機器について解説する。
プロトコルはいくつかの階層に分かれている
LANやWANなどデータ通信を行う上での約束事をプロトコルという。プロトコルの代表的なものとして、国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)が定めたOSI参照モデルやインターネットのプロトコルとして使用されているTCP/IPがある。OSI基本参照モデルやTCP/IPなど統一されたプロトコルを使うことでいろいろなコンピューターやネットワークと接続することが可能になる。
OSI(Open System interConnection)基本参照モデルは、役割によって7つの階層に分かれている。TCP/IPは、4つの階層に分かれている。OSI基本参照モデルとTCP/IPとの関係は次のとおりである。
OSI基本参照モデルとTCP/IPとの関係
ネットワーク間を接続する機器
LANとLANやLANとWANを接続するためにはネットワークを相互接続する機器が必要である。OSI基本参照モデルのどの層で中継を行うかでネットワークを接続する機器が違う。ネットワーク間を接続する機器には、次の4つの機器がある。
ネットワーク間を接続する機器
- リピーター
- ブリッジ
- ルーター
- ゲートウエイ
リピーター
リピーターは、OSI基本参照モデルの第1層である物理層でネットワーク間の接続を行う機器である。
イーサーネットでは、ケーブル(伝送媒体)の最大長が決まっている。例えば、10BASE-Tであれば、最大で100mである。これ以上のケーブル長になると信号が減衰してデータが伝送できない。伝送距離を延長するためにリピーターを使用する。
リピーターは信号を増幅して伝送距離を延長できる
リピーターの代表的な機器としてリピーターハブがある。
ブリッジ
ブリッジは、OSI基本参照モデルの第2層であるデータリンク層でネットワーク間接続を行う機器である。
NIC(Network Interface Card)に割り付けられた固有の値であるMACアドレスを判断して、データの中継を行う。
ブリッジはMACアドレスを判断してデータの中継を行う
ブリッジの代表的な機器としてスイッチングハブがある。
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ルーター
ルーターは、OSI基本参照モデルの第3層であるネットワーク層でネットワーク間接続を行う機器である。
ネットワーク上に接続されているホスト(機器)に付けられているIPアドレスを判断して、データの中継を行う。また、ルーターにはデータの中継を行うために最適な経路を選択するルーティング機能がある。
ルーターはIPアドレスを判断してデータの中継を行う
ゲートウエイ
ゲートウエイは、プロトコルの違うネットワーク同士を接続する装置である。OSI基本参照モデルの7層すべてのプロトコルを変換を行う。
ゲートウエイはプロトコルの違うネットワーク同士を接続する
ネットワーク間接続を行う機器のまとめ
ネットワーク間接続機器 | 中継する層 | 機能および用途 |
---|---|---|
リピーター | 第1層(物理層) | 伝送路を延長する |
ブリッジ | 第2層(データリンク層) | MACアドレスを判断してデータの中継を行う |
ルーター | 第3層(ネットワーク層) | IPアドレスを判断してデータの中継を行う。 |
ゲートウエイ | すべての層 | プロトコルの違うネットワーク同士を接続するときに使用する。 |
演習問題
初級シスアドで出題されたリピーター,ブリッジ,ルーターとゲートウエイの過去問題
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