初級シスアド 平成16年 春期 問65 解説

解答:イ

初級シスアドの試験では経営分析に関する指標の問題が出題されている。また、表計算の出題に関連して出題されている。初級シスアドの試験においてセキュリティーの分野と同様しっかりマスターして欲しい。

自己資本比率

自己資本比率は、以下の式で求められる。

自己資本比率=自己資本÷総資本

総資本のうち自己資本がどれだけの割合を示している。この数値が高いほうが自己資本が多いということである。

したがって、企業の安定性が高いといえる。企業の財務内容の善しあしは自己資本比率を見れば分かる。

総資本は、自己資本+負債総資本で求められる。

なお、他人資本とは負債のことである。負債とは、会社が支払わなくてはならないものである。

負債は1年以内に支払う流動負債と、1年以上で支払う固定負債に分けられる。

資本利益率

資本利益率は、投資の効率を表している。資本利益率は、以下の式で求められる。

資本利益率=売上高利益率×資本回転率

また、資本利益率は以下の式でも求めることができる。

資本利益率=利益 ÷ 資本

この数値が高いほうが少ない投資(お金)でより多くの利益を上げているということである。経営指標の重要な指標である。

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棚卸資産回転率

棚卸資産回転率は、以下の式で求められる。

棚卸資産回転率=売上高÷棚卸資産

売上高に対して適正な在庫であるかが判断できる。棚卸資産回転率が低ければ余分な在庫を持っているということである。

在庫は罪庫といわれるように余分な在庫を持つことはいろいろな面で好ましくない。

したがって、この数値が高いほうが余分な在庫を持っていないということで望ましい。

流動比率

流動比率は短期的な支払能力を表している。以下の式で求められる。

流動比率=流動資産÷流動負債

したがって、流動比率は企業の安全性を見るための指標である。この値が大きいほど支払能力が高いことを示す。一般的に200%以上が理想的とされている。

流動資産は1年以内に現金にすることが可能な資産で、流動負債は、1年以内に支払わなくてはいけない負債である。「流動」とは1年以内と覚えておくとよい。ちなみにこれを1年基準(ワン・イヤー・ルール)という。

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