■問5■ |
中古車買取支援システムの変更に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。
S社は,情報処理サービス業を営んでおり,中古車買取を行っているT社の協力を得て,インターネットと電子メール(以下,メールという)を利用し,中古車の査定などを行う中古車買取支援システムを,S社が保有しているサーバ上で提供している。
S社では,現在T社に提供している中古車買取支援システム(以下,現行システムという)が順調であることから,中古車を売りたい利用者が,より多くの中古車買取会社の査定を受けられるようになるサービスとして,その提供範囲を拡大することにした。そのため,T社と同様の業務を行っているほかの会社(以下,買取会社という)にも参加を呼びかけ,買取会社がS社のサーバを共同利用できる新しいシステム(以下,新システムという)を構築することにした。
新システムの構築に当たっては,現行システムを基に,共同利用できるように変更することにした。〔現行システムのデータベース構造〕,〔現行システムの機能〕及び〔現行システムに対する変更内容〕は,次のとおりである。
@ |
仮査定を希望する顧客に対して,車種表に登録されている車種情報(メーカ,車名,年式及び排気量)を表示し,顧客に選択させる。同時に,仮査定を依頼する車両の走行距離,車体色及び通知先メールアドレスを入力させる。 |
A |
査定案件表に仮査定依頼情報(上記(1)の@で選択,入力された情報)を登録する。 |
|
査定案件表の仮査定依頼情報を基に仮査定額を計算し,顧客に案件番号と仮査定額をメールで通知する。同時に,査定案件表に仮査定額を登録する。 |
@ |
売却を希望する顧客が入力した案件番号を基に,査定案件表の仮査定依頼情報と仮査定額を参照し,出張査定依頼画面を表示する。この画面には,顧客に関する仮査定結果を表示する“仮査定結果欄”と,出張査定依頼を入力する“出張査定依頼欄”の二つが表示される。 |
A |
仮査定結果欄には,仮査定額を表示する。仮査定額が登録されていない場合には,“仮査定中”のメッセージを表示する。 |
B |
出張査定依頼欄は,仮査定額が登録されているが,出張査定希望日が登録されていない場合に表示し,顧客に出張査定希望日,氏名,住所及び電話番号を入力させる。 |
C |
査定案件表に出張査定希望日を,顧客表に顧客情報(上記(3)のBで入力された氏名,住所及び電話番号と,仮査定依頼情報中の通知先メールアドレス)を登録する。 |
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査定案件表の仮査定依頼情報,仮査定額,出張査定希望日と顧客表の顧客情報を参照し,T社の出張査定担当者にメールで通知する。 |
@ |
出張査定を実施した後,T社の出張査定担当者に出張査定結果情報(出張査定実施日及び出張査定額)を入力させる。出張査定時に買取契約が成立した場合は,買取契約情報(契約金額及び契約日)を入力させる。 |
A |
査定案件表に出張査定結果情報を,買取契約表に買取契約情報を登録する。 |
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顧客が,複数の買取会社を選択して仮査定依頼を行う。 |
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選択された買取会社別に,仮査定額を計算する。仮査定額は,買取会社番号で識別する。 |
@ |
仮査定額を確認した顧客は,一度に一つの買取会社だけに出張査定依頼を行うことができる。出張査定を実施したが,買取契約が成立しなかった場合には,買取会社が出張査定結果情報を登録し,その後,顧客は仮査定を実施したほかの買取会社に出張査定依頼を行うことができる。 |
A |
現状の“仮査定結果欄”,“出張査定依頼欄”に加え,出張査定結果を表示する“出張査定結果欄”を追加する。ここで,仮査定結果欄と出張査定結果欄は,顧客が仮査定を依頼した買取会社の数だけ表示する。 |
B |
出張査定結果欄には,出張査定結果情報を表示する。出張査定希望日が登録されているが,出張査定結果情報が登録されていない場合には,“出張査定中”のメッセージを表示する。 |
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仮査定依頼情報,仮査定額,出張査定希望日及び顧客情報を,顧客が選択した買取会社の出張査定担当者あてにメールで通知する。 |
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買取会社が,出張査定結果情報と買取契約情報を入力する。ここで,出張査定結果情報は,買取会社番号で識別する。 |
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■設問1■
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現行システムの機能を整理するために,現行システムに関するDFD(図2)を作成した。図2中の【 】に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
ア 仮査定依頼受付 |
イ 仮査定実施 |
ウ 出張査定依頼受付 |
エ 出張査定依頼通知 |
オ 出張査定結果登録 |
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■設問2■
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〔現行システムに対する変更内容〕に関して,〔現行システムのデータベース構造〕に対してどのような変更を行えばよいかを整理した。変更内容に関する次の記述中の【 】に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
〔現行システムのデータベース構造〕を基に,新システムのE-R図(図3)を検討した。
ここで,〔現行システムのデータベース構造〕に対する変更内容は,次のとおりである。
(1) |
T社を含めた買取会社の住所などの情報を管理するために,買取会社表を追加する。ここで,買取会社表の主キーは,買取会社番号とする。 |
(2) |
仮査定と出張査定に関する情報を複数管理できるように,査定案件表から仮査定と出張査定に関する情報を分離した査定結果表を追加する。ここで,査定結果表の主キーは,【 o 】と【 p 】とする。 |
(3) |
【 m 】表に【 p 】をもたせる。 |
ア 買取会社 |
イ 買取契約 |
ウ 顧客 |
エ 査定案件 |
オ 査定結果 |
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ア 案件番号 |
イ 買取会社番号 |
ウ 契約番号 |
エ 顧客番号 |
オ 車種番号 |
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■設問3■
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新システムの出張査定依頼画面を表示する際の処理内容に関する次の記述中の【 】に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
(出張査定依頼画面を表示する際の処理内容)
(1) 仮査定結果欄,出張査定結果欄の表示に必要なデータを,データベースから取得する。
(2) 取得したデータのレコードごとに,表に示す決定表の処理を行う。
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■答え■
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設問1 : |
a−ア,b−イ,c−ウ,d−ア,e−エ,f−ウ,g−イ,h−オ,i−エ
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設問2 : |
j−ウ,k−エ,ℓ−オ,m−イ,n−ア,o−ア,p−イ |
設問3 : |
q−ア,r−エ |
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