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初級シスアド 平成16年 春期 問26 解説

解答:ウ

B2は売上高、E2は資本でF2は負債である。また、資本(E2)+負債(F2)は、総資本である。以上から計算式の意味は、売上高÷総資本である。これは、総資本回転率を表している。総資本回転率は、資本(投資)に対してどれだけの売上高があったかを表している。この数値が高いほうが資本を有効に使っているということで望ましい。

  • ア 売上総利益率は、売上純利益÷売上高で求める。売上高のうちどれだけ利益が上がったかを表している。この数値が高い方がより多くの利益を上げているといえる。
  • イ 自己資本比率は、自己資本÷総資本で求める。総資本のうち自己資本がどれだけの割合かを示している。この数値が高いほうが自己資本が多いということであるから、会社の安定性が高い。
  • エ 損益分岐点売上高は、利益がゼロとなる売上高のことである。損益分岐点売上高は、固定費 ÷(1−変動費÷売上高)で求めることができる。損益分岐点売上高の数値が低ければ、それだけ利益が出やすいということがいえる。
    参考:初級シスアド講座 損益分岐点

表中の項目の意味を整理しておこう。売上高は1年間の売上合計である。営業利益、経常利益など利益はもうけのことである。会社における利益には次の5つがある。

1.売上総利益
売上総利益=売上高−売上原価
商品の売上と仕入れの差額のことである。売上総利益のことを粗利益ともいう。
2.営業利益
営業利益=売上総利益−販売費および一般管理費
売上総利益から従業員の給与や広告費などの販売費と営業にかかった費用である一般管理費を引いた金額である。
3.経常利益
経常利益=営業利益+営業外収益−営業外費用
経常利益は、営業利益に受取利息や雑収入などの営業外収益を加え、支払利息などの営業外費用を差し引いたものである。一般的に利益といえばこの経常利益を指すことが多い。
4.税引前当期純利益
税引前当期純利益=経常利益+特別利益−特別損失
経常利益に土地などの固定資産を売却して得られた利益である特別利益を加え、火災や災害などで発生した損失である特別損失を引いた金額である。
5.当期純利益
当期純利益=税引前当期純利益−法人税、住民税および事業税
税引前当期純利益から納税する税金を引いた金額である。当期純利益が企業における年間の最終的な利益である。

資本や負債の意味はつぎのとおりである。

資本
株主から集めた資本金と会社がもうけた利益剰余金からなる。
負債
会社の借金のこと。負債は1年以内に支払う流動負債と1年を超えて返済する固定負債に分けられる。