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初級シスアド 平成16年 春期 問21 解説

解答:ア

木構造とは以下の図のようなデータ構造である。節から見て上を上位、下を下位という。また、上位の節を親と呼び、下位の節のことを子と呼ぶ。

木構造は親の節から子の節へ順にたどっていくことで、データを取り出すことができる。TCP/IPネットワークにおいて、ドメイン名からIPアドレスを求めるDNSは木構造を使ってドメイン名やIPアドレスを管理している。

木構造

物を入れるときに物によって適切な入れ物があるようにコンピューターの中でも取り扱うデータやその性質によって適切な入れ物がある。これをデータ構造という。データ構造は木構造のほかに以下のデータ構造がある。

  • キュー
  • スタック
  • リスト
  • 配列

それぞれのデータ構造の特徴は次のとおりである。

キュー(queue)
格納した順序でデータを取り出す先入先出(FIFO:fast in fast out)のデータ構造である。キューのことを待ち行列ともいう。駅やバス停で乗車順番に待っているイメージである。プリンターの印刷待ちをさせるときに使われている。
スタック(stack)
スタックは積み重ねるという意味である。格納した順序とは逆の順序でデータを取り出す後入先出(LIFO:last in fast out)のデータ構造である。本を積み上げて、上から取り出すイメージである。
リスト(list)
データ部と次のデータや前のデータを示すポインタでデータを構成している。ポインタを持っていることでデータが順番に並んで記録されていなくてもよい。また、データの追加と削除が容易である。
配列
データの位置を添え字で表す。テストの点数において、国語、数学と英語のように同じデータをまとめて管理するときなどに使われる。
キュー,スタック,リスト,配列
  • イ 格納した順序でデータを取り出すことができるデータ構造はキューである。
  • ウ 格納した順序とは逆の順序でデータを取り出すことができるデータ構造はスタックである。
  • エ データ部と1つのポインタで構成されるセルをたどることによって、データを取り出すことができるデータ構造はリストである。

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