初級シスアド過去問題解答と解説
解答:エ
スポンサードリンク
MTBF(mean time between failures;エムティービーエフ)は、平均故障間隔という。機器が故障せずに動作する平均時間のことである。MTBFが長いほど、故障せずにシステムが稼働していた時間が長いということになる。したがって、MTBFは長いほうが望ましい。
MTBFを長くするということは、故障しないようにするということである。予防保守は事前に機器の点検を行うことで、故障を未然に防ぐことができる。したがって、MTBFを長くできる。
MTBFに対して、MTTR(mean time to repair;エムティティアール)がある。MTTRは、平均修理時間という。機器に故障が発生してから、修理が完了するまでの時間である。つまり、機器が停止していた平均時間のことである。MTTRは、短いほど停止時間が短いということである。したがって、MTTRは短いほうが望ましい。
MTBFとMTTRから稼働率を求めることができる。稼働率は信頼性を表す尺度で1に近いほど信頼性が高い。稼働率は以下の式で求められる。
稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)
この式からもMTBFが長く、MTTRが短いほうが稼働率は高くなることから、MTBFを長く、MTTRは短いほうがよいことが分かる。
- ア 遠隔保守は、移動時間が短縮されるため修理時間が短くなる。MTTRを短くすることができる。
- イ 臨時保守とは、故障が発生したときの修理のことである。したがって、MTBFを長くすることとは影響はない。
- ウ 保守センターを分散配置することで、故障の対応は早くなるのでMTTRを短くすることはできる。しかし、MTBFを長くすることには影響はない。