初級シスアド過去問題 解答・解説

解答:ア

この問題のようにセルの値を求める場合は、関係のあるセルにどのような計算式が入力されるか明確にし、値を求めるとよい。このためには、以下の3つを理解していなければならない。

  • 計算式をコピーしたときのセル番地の値
  • 整数部の機能
  • 剰余の機能

この問題の場合は、行を$で絶対参照しているので、コピーによって行の値は変わらない。したがって、それぞれのセルの計算式は以下のとおりになる。

AB
1
210,000整数部(A1/A2)
35,000整数部(剰余(A$1,A2)/A3)
41,000整数部(剰余(A$1,A3)/A4)
5500整数部(剰余(A$1,A4)/A5)
6100整数部(剰余(A$1,A5)/A6)
750整数部(剰余(A$1,A6)/A7)
810整数部(剰余(A$1,A7)/A8)
95整数部(剰余(A$1,A8)/A9)
101整数部(剰余(A$1,A9)/A10)

セルA1に123456789を設定したとき、各セルの値を式にしたがって求めればよい。整数部と剰余の関数の意味は次のとおりである。

整数部
指定された数値や計算結果の整数部を求める。Excelでは整数部に該当する関数はINT関数である。
例)整数部(10/3)
10÷3=3…1であるから、整数部の3が返される
剰余
指定された除算結果の余りを求める。Excelでは剰余に該当する関数は、MOD関数である。
例)剰余(10,3)
10÷3=3…1であるから、余りである1が返される。

セルA1に123456789を入力したときの実行結果は以下のとおりである。

AB
1123456789
210,00012345
35,0001
41,0001
55001
61002
7501
8103
951
1014

この処理は金種計算という。初級シスアドにおいて金種計算の問題はたびたび出題されているので出題パターンの一つとして覚えておくとよいだろう。

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