情報処理技術者試験
初級シスアド以外のITエンジニアのための試験である情報処理技術者試験の紹介です。
情報処理技術者試験
国家試験である情報処理技術者試験は、初級シスアド以外に以下の試験があります。
- 基本情報技術者
- 基本情報技術者においては、あらゆる情報処理の基本となる情報技術の基礎能力として、情報システム開発・運用や利用などの広範な領域で活動するために必須な情報技術の修得状況を評価する。ハードウェアやソフトウェア、アルゴリズムデータ構造およびデータベース、通信ネットワーク、情報処理技術、プログラム設計・開発などが出題範囲となっている。
- ソフトウエア開発技術者
- ソフトウェア開発技術者は情報システムを開発・運用する側としての立場から試験が行われる。外部仕様に基づいて内部設計・プログラム設計・プログラム開発を行う人向けで、ソフトウェア工学やアルゴリズム、システム構成技術、システム開発、通信ネットワーク、データ構造、およびデータベース、情報セキュリティなどが試験範囲として問われる。
- システム監査技術者
- 第三者としての立場から情報システムの評価を行うことができる人材を対象としたシステム監査技術者試験は、特に独立した資格だといえる。トップマネジメントの視点から情報システムが経営に貢献しているかどうかを、安全性、効率性、信頼性、可用性、機密性、保全性、有用性、戦略性など幅広い側面から総合的に調査し、あるべき姿を描くことによって自ら形成した判断基準に照らして評価。問題点について説得力のある改善勧告を行える人物となるための、高度で応用力のある情報技術が必要だ。企業経営はもとより、情報社会、ネットワーク社会の健全化に貢献できる人材をめざせる内容となっている。
- アプリケーションエンジニア/システムアナリスト/プロジェクトマネージャ
- システムアナリスト、プロジェクトマネージャ、アプリケーションエンジニアは、情報システムの開発・運用側として情報化投資プロジェクト全般の立案・企画や進捗管理、設計をする人材育成を目的に、午前、午後T・Uの部門で試験が行われる。午前の部は多肢選択式で、3区分とも共通の知識問題。午後の部では3区分それぞれに記述式・論述式の試験が設けられ、技術の応用能力および実務能力が問われる。
- システムアナリストは経営戦略に基づく情報戦略の立案や、システム化計画の担当者、また計画立案者として情報システム開発プロジェクトの支援や結果評価を行う人を対象に、情報システムの構築構想と情報戦略の策定、全体計画の立案・推進、個別システムの開発計画の立案・推進などを範囲とする。
- プロジェクトマネージャは、システム開発プロジェクトの責任者として、計画作成や必要資源の調達、運営状況の把握を行い、計画達成につとめる人向けで、出題範囲はプロジェクトの計画立案や、プロジェクトの運営・管理、評価など。
- アプリケーションエンジニアは、プロジェクトマネージャの指揮のもと、システムの基本的設計を行い、ソフトウェア開発技術者を指揮してシステム構築に携わる人などを想定。システム分析・要求定義、システム設計・開発(外部設計、内部設計、システム方式設計)、テストに関することや、開発管理・開発環境などが範囲となる。経営戦略に立脚した情報統括責任者、開発プロジェクト全工程の管理責任者、また情報システムを開発し実用化する専門技術者など、責任者・統括者・リーダー的存在として幅広く活躍できる。確実なスキルの基盤と教え方の指標を獲得できるため、指導者として活用するのにも有効だ。
- テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム/システム管理/データベース/ネットワーク/情報セキュリティ)
- ネットワーク試験は、情報通信ネットワークの計画、設計、運用、保守業務に携わる人、また、ネットワークシステムのインターフェースを計画、設計、構築する人向け。
- データベース試験はデータベースシステムに関する高度な知識と経験をもとに、システムの設計、構築、運用管理、的確な技術支援を行う人が対象。
- システム管理試験は、オープン系システムが普及し複雑多様化している情報システムの管理業務に関し、他の専門家と協力しながら総合的にシステム管理を行う人を対象に、情報システム基盤(業務システム共有のシステム資源)の企画・構築、情報システム基盤の運用、システム管理技術などを問う。
- エンベデッドシステム試験は、エンベデッドシステムの設計・構築やエンベデッドシステムのソフトウェア設計、エンベデッドシステムのハードウェア設計が出題範囲。エンベデッドシステムに関する要求仕様のまとめや、システム開発工程の計画およびシステム開発工程に基づく設計作業を遂行する業務に従事する人を想定。
- 情報セキュリティ試験は情報システム基盤の構築・運用において中心的役割を果たすとともに、個別の情報システム開発プロジェクトにおいて、固有技術の専門家として開発・導入を支援する人材を対象とした06年からの新試験だ。質の高い試験内容が維持されており、確実なスキルを身につけることができる。企業へのアピール力も強い。