Webサイトのアップロード
通常は、フリーソフトやホームページ作成を使ってWebサイトを更新していることだろう。ここでは、TCP/IPで使われるFTPの理解を深めるためにFTPを使った例として、Webページをを発行する手順を解説しよう。
TCP/IPを勉強している人で、ホームページなどを持っている人は、FTPを身近に感じることでTCP/IPの理解を深めることができるだろう
まず、以下の3つの情報を準備する
- wwwサーバー(以下、Webサーバー)名
- FTPを使ってWebページをアップロードするサーバー名
- FTPアカウント
- Webサーバーに接続するためにアカウント(ID)。FTP(file transfer protocol)というプロトコルによりファイルを転送するで、このように呼ぶ。
- パスワード
- FTPアカウントに対するパスワードである。これによって使用者を認証するので、FTPアカウントと一緒に厳重に管理する必要がある。もし、これが外部に流出すると、一緒Webサイトの改ざんなどが可能になってしまう。
FTPの起動
FTPを理解を深めるために、FTPを直接使ってファイルをアップロードする方法を解説しよう。
「FTPソフト」はWindowsに標準で入っている。以下の方法でこれを起動する
- 「スタートメニュー」から「ファイル名を指定して実行」を選ぶ
- 「名前」のボックスに、「ftp」と入力して「OK」をクリック。
- コマンドプロンプトが開いて、その中に「ftp>」と表示される
以上でFTPの起動完了である。
Webサーバーへ接続する
インターネットを通じてWebサーバーへ接続する。「FTP」のウインドウで次のように入力して、Enterを押す。
ftp>open Webサーバ名
WEBサーバ名は、指定されたものを入力する。正しく接続できた場合は「Connected to …」と表示される。続いて、「FTPアカウント」と「パスワード」を順に入力する。
下図のように表示されたら接続完了だ。もし、うまくいかない場合は「bye」と入力して、FTPを終了し、もう一度最初からやり直す。
(village.infoweb…の部分は指定されたWebサーバーと読み替えて欲しい。
サーバーに接続されているかどうかを確認する意味で、Webサーバーのルートディレクトリの内容を表示させてみよう。以下のコマンドを入力し、Enterを押す。
ftp>ls
いくつかのフォルダやファイルが表示されるはずだ。これらはWebサーバーが機能するために必要なものもあるので、取扱には注意が必要である。ここではルートディレクトリへファイルを転送する。
次に、パソコンの転送元となる場所を指定する。転送したいHTMLファイルなどがあるフォルダを指定する。例えば、Cドライブのルートであれば、以下のように指定する。
ftp>lcd c:\
テキストファイルの転送
「テキストファイル」はメモ帳などで内容が読み取れるファイルのことである。「HTML」や「Perl」などのファイルがこれに該当する。FTPでファイルを転送する場合、「テキストモード」と「バイナリモード」の2つのモードがる。
このためファイルの内容によりモードを切り替える必要がある。最初はテキストモードになっている。テキストモードに切り替えるためには、「ascii」と入力する。
例えば、「index.htm」というファイルを転送する場合、以下のように入力する。
ftp>put index.htm
しばらくして、「Transfer complete」と表示されたら完了だ。うまくいかない場合はlcdの設定をもう一度確認して欲しい。
ほかのテキスト形式のファイルも同様に転送する。転送した後に「ls」を入力して、ファイルがサーバーに存在しているか確認して欲しい。
バイナリファイルの転送
「バイナリファイル」は、テキストファイルとは逆に、メモ帳などでは内容が読み取れないファイルである。拡張子が「JPG」や「GIF」などがバイナリーファイルである。これらのファイルを転送するには、「バイナリモード」に切り替える必要がある。「binary」と入力して、転送モードを切り替える。
後は同様に、「put」に続けて転送するファイル名を指定して転送すればよい。
すべてのファイルの転送が完了したら、「bye」と入力してFTPを終了する。その後、ブラウザーで転送したWebページが表示されるかどうか、指定されたアドレスにアクセスして確認する。