初級シスアド 各種計算問題 過去問題 解説

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■問1

  答え:イ

  印刷データの平均到着間隔を求める。平均到着間隔とは、何秒に1件印刷データが送られてくるかということだ。印刷データは1分間に平均0.8件送られてくるのだから、印刷データの平均到着間隔は、
    60秒 ÷ 0.8 = 75秒

となる。印刷データの平均到着間隔が求まったので次にトラフィック密度を求める。トラフィック密度は、問題文より、平均印刷時間/印刷データ平均到着間隔で求められる。印刷時間は60秒、印刷データ平均到着間隔は75秒であるから、
    60秒 ÷ 75秒 = 0.8

プリンタの台数を求める。プリンタの台数は問題文より、プリンタに対するトラフィック密度 / 印刷データ平均到着間隔で求められる。トラフィック密度は0.8、プリンタの利用率は50%(0.5)であるから、
    0.8 / 0.5 = 1.6台

プリンタの台数は1.6台だから、当然であるが1台では足りない。したがって、小数点以下を切り上げで2台必要である。

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■問2■

  答え:ウ

  インストールの流れをまとめると以下の図のようになる。図中の数字はフロッピーディスクの番号(何枚目)を示している。また、数字1つが1分である。図からも分かるようにもっとも早くインストールが完了する時間は、15分である。

        

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■問3■

  答え:ウ

1クロックの実行時間はクロック周波数からつぎの式で求めることができる。

       

1命令を平均0.8クロックで実行できるから、1命令の実行時間は、
    1 ÷ 200MHz × 0.8 = 0.004μs

1命令実行時間が0.004μsのとき、1秒では何命令実行できるか考えればよい。
  1 ÷ 0.004μs = 250 × 106命令

1秒間に250×106命令実行できるのだから、1秒間に25,000万命令実行できる。

1秒間に何百万命令実行できるかは、つぎの式で求めることができる。この値はMIPS(million instruction par second)と呼ばれる。

       

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■問4■

  答え:イ

  印刷データの平均到着間隔を求める。平均到着間隔とは、何秒に1件印刷データが送られてくるかということだ。印刷データは1分間に平均1.5件送られてくるのだから、印刷データの平均到着間隔は、
    60秒 ÷ 1.5 = 40秒

となる。印刷データの平均到着間隔が求まったので次にトラフィック密度を求める。トラフィック密度は、問題文より、平均印刷時間/印刷データ平均到着間隔で求められる。印刷時間は30秒、印刷データ平均到着間隔は40秒であるから、
    30秒 ÷ 40秒 = 0.75

プリンタの台数を求める。プリンタの台数は問題文より、
プリンタに対するトラフィック密度 / 印刷データ平均到着間隔
で求められる。トラフィック密度は0.8、プリンタの利用率は50%(0.5)であるから、
    0.75 ÷ 0.5 = 1.5台

プリンタの台数は1.5台だから、当然であるが1台では足りない。したがって、小数点以下を切り上げで2台必要である。

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■問5■

  答え:ア

  要求時点での要求数を仮に100とする。この数値は0以外なら何でも構わない。1とか計算しやすい数値を選ぶとよいだろう。新たに20%の要求が追加され、10%が撤回されるのだから、結局差し引き10%の要求が追加されることになる。以上からまとめるとつぎのようになる。

サイクル 要求数 前のサイクルの要求数に要求数を加えたもの
1回目 10% 100 × 1.1 = 110
2回目 10% 110 × 1.1 = 121
3回目 10% 121 × 1.1 = 133.1

 

1回目は、110で3回目は133.1であるから、3サイクル実施完了した時点において,実装されている要求の数は,1回目のサイクルで実装された要求の何倍かは以下式で求められる。
    133.1 ÷ 110 = 1.21

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■問6■

  答え:イ

  パソコンとCRTディスプレイの消費電力の合計は、
      200W + 100W = 300W

  電力は、以下の式で求めることができる。
      消費電力(W) = 電圧(V) × 電流(A)

  よって、パソコンとCRTディスプレイの電流は上記式を変形して、以下の式で求めることができる。
      電流(A) = 消費電力(W) ÷ 電圧(V)

      300W ÷ 100V = 3A

  パソコンとCRTディスプレイ1セットで3A使用する。ブレーカは20Aまで使用できるのだから、接続可能な台数は、ブレーカの最大容量(A) ÷ パソコン1セットの電流で求められる。20Aを越えるとブレーカが落ちて使用できないので小数点以下は切り捨てる。

    20A ÷ 3A = 6台

  問題には関係ないが、20Aぎりぎりでも安全に使用することはできない。これはぎりぎりだと、電気機器は電源投入時に多くの電流が流れるから定格の20Aをオーバーする可能性があるからだ。この問題の場合は、
    6台 × 3A = 18(A)
    20(A) − 18(A) = 2(A)

  2A余裕があるから何とか大丈夫だ。実際はもう少し余裕が欲しいところだ。

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■問7■

  答え:ア

ツールを使わなかったときの開発費は以下のとおりである。
    6か月 × 10人 × 1,000,000円 = 60,000,000円

ツールを使用したときの開発費は
    4か月 × 10人 × 1,000,000円 = 40,000,000円

低減できた開発費用は、ツールを使わなかったときの開発費 − ツールを使った時の開発費で計算できる。ただし、ツールも含めた開発費であるから、ツールの代金を引いてやらなくてはいけない。
    60,000,000円 − 40,000,000円 − 15,000,000円 = 5,000,000円

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■問8■

  答え:イ

  データの圧縮伸張機能をもったソフトウエア導入前の1か月の料金を求める。そのために1日の使用量を求める。1日あたりの使用時間である50分30秒を秒に変換し、課金単位である1分(60秒)で割ってやる。なお、1分単位で課金されるため小数点以下は切り上げる。
    3,030秒 ÷ 60秒 = 51

  40円が51あるのだから1日当たりの料金は
    40円 × 51 = 2,040円

  1か月の稼働日は20日、基本料が月額2,600円であるから1か月の料金は以下の式で求められる。
    2,040円 × 20日 + 2,600円 = 43,400円

  つぎに圧縮伸張機能をもったソフトウエア導入後の1か月の料金を求める。データ圧縮率が60%ということは、通信時間が導入前の60%になったということである。よって通信時間は、次の式で求められる。
    3,030秒 × 0.6 = 1,818秒

使用量を求める。以降の考え方はソフトウエア導入前と同じである。
    1,818秒 ÷ 60秒 = 31

40円が31あるのだから、
    40円 × 31 = 1,240円

よって1か月の使用料金は、
    1,240円 × 20日 + 2,600円 = 27,400円

1か月で節約できた料金は
    43,400円 − 27,400円 = 16,000円

ソフトウエアの購入費用を節約できた料金で割ってやれば何か月で回収できるか求められる。
    112,000円 ÷ 16,000円 = 7か月

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■問9■

  答え:エ

300Wの本体と80Wのディスプレイを使用するので全体の消費電力は、
     300W + 80W = 380W

これを毎日8時間、30日利用するのだからのべの消費電力は
    380W × 8時間 × 30日 = 91,200W

電気使用量を求める。電力料金は1kWhあたり15円であるから、電気の使用量は、
消費電力 ÷ 電力量(1kwh)で求めることができる。
    91,200W ÷ 1000W = 91.2

15円が91.2個あると考えればよい。したがって、電気代は
    15円 × 91.2 = 1,368円

となる。問題文中の力率は、交流電気の効率を表している。1〜0(100%〜0%)で表す。最も効率が高いときが1である。したがって、本問題では力率は考慮しなくてよい。

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■問10■

  答え:イ

 何種類の情報が表現できるかは次の式で求めることができる。

    表現できる情報の数=1けたで表現できる情報の数けた数

  各けたに0〜9の数字とA〜Tの大文字英字の合計30種類の文字を用いるのだから1桁で表現できる情報の数は30である。1けたずつ計算していけば5けたあれば200万以上の情報が表現できることがわかる。

けた数

情報の数

1けた 301 30種類
2けた 302 900種類
3けた 303 27,000種類
4けた 304 810,000種類
5けた 305 24,300,000種類

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■問11■

  答え:イ

 記憶媒体の容量を問う問題である。主な記憶媒体の記憶容量を知っていなければ解答できない。主な記憶媒体の記憶容量を覚えておく必要がある。

主な記憶媒体の容量

媒  体 記憶容量 備  考
CD-R 650Mバイト、700Mバイト  
DDS DDS 2Gバイト 磁気テープを利用した大容量記憶装置。圧縮機能を備えている。圧縮機能を使うと記憶容量は2倍になる。
DDS-2 4Gバイト 
DDS-3 12Gバイト
DDS-4 24Gバイト
DVD DVD-RAM 4.7Gバイト データ記録用
DVD-RW 映像記録用
DVD+RW DVD-RWとは互換性がない
MO 128Mバイト、230Mバイト、
540Mバイト、640Mバイト
1Gバイトを越える大容量をサポートしている規格もある。

  

  まず、バックップ対象の容量を求める。120Gバイトのハードディスクの20%で、バックアップソフトで50%の圧縮機能があるから、バックアップ対象の容量はつぎの式で求めることができる。
  120Gバイト × 0.2 × 0.5 = 12Gバイト

12Gバイトをバックアップ可能な媒体はDDS-4(イ)である。

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■問12■
 正解:ウ

 まず、圧縮しない場合のファイルへ出力する時間を考える。ファイル出力に要する時間は1kバイト当たり10ミリ秒であるから、ファイルの出力時間は次の式で求めることができる。
 2,000kバイト × 10ミリ秒 = 20,000ミリ秒(20秒)

 つぎに、圧縮する場合を考える。圧縮する場合はファイルの出力時間と圧縮に要する処理時間が必要である。つまり、ファイル出力に要する時間+圧縮に要する処理時間で求めることができる。
圧縮に要する処理時間
 2,000kバイト × 5ミリ秒 = 10,000ミリ秒 (10秒)

ファイルの出力時間
 2,000kバイト × 0.5 = 1,000kバイト
 1,000kバイト × 10ミリ秒 = 10,000ミリ秒(10秒)

10秒 + 10秒 = 20秒

 以上よりこの条件の場合は、圧縮して出力する時間と圧縮しないで出力する時間は変わらない。

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■問13■
 正解:エ

 

 コピー枚数をXとしてそれぞれの費用をあらわすとつぎのようになる。
外部の業者に依頼する場合の費用  35x
専用複写機をリースで導入して社内コピーする場合の費用  20x + 14,000

 複写機をリースした方が得になるのは1か月のコピー枚数を平均何枚を超えるときかはつぎの式で求めることができる。
  35x ≧ 20x + 14,000
    x ≧ 933.33

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■問14■
 正解:ウ

 4年間のリース料は、1,152万円である。リース料の総額を1,200万円とするのだから、その差額は、1,200万円−1,152万円=48万円である。この48万円を再リース時の月額リース料で割ってやれば再リース時の使用月数が求められる。再リース時の月額リース料は、当初の月額リース料の1/12であるから、当初の月額リース料を求めてその金額の1/12である。
 最初の4年間の月額リース料を求める。リース料の総額1,152万円を4年の月数で割ってやればよい。
 11,520,000円 ÷ (4年×12) = 240,000円

再リース時の月額リース料は、当初の月額リース料の1/12だから、
 240,000円 × 1/12 = 20,000円

48万円を再リース時の月額リース料20,000円で割ってやると、再リースにおける使用月数が求められる。
 480,000円 ÷ 20,000円 = 24か月

 当初のリース期間4年の月数と、再リースの使用月数を加えてやればリース料1,200万円における使用月数が求まる。
 4年 × 12 + 24か月 = 72か月

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■問15■
 正解:エ

 実現可能な最大利益は何円か。ということであるから利益の高い製品から順に多く製造すればよい。製品X、製品Y、製品Zの中で利益の高い製品を考える。利益の高い製品とは単位時間当たりの利益が高い製品のことである。それぞれの単位時間当たりの利益を求める。ここでは、単位時間当たりというのは、1分間あたりの利益のことである。
 

製品名

1分当たりの利益

製品X  1,800円 ÷   6分 = 300円
製品Y  2,500円 ÷ 10分 = 250円
製品Z  3,000円 ÷ 15分 = 200円

 製品Xを多く作れば高い利益が得られることが分かる。ただし、多く作るといっても月間需要量上限があるので、製品Xを月間需要量上限まで作ればよい。月間需要量上限まで製品Xを作ったときの利益は、利益 × 月間需要量上限で求められる。
 1,800円 × 1,000個 = 1,800,000

 工場の使用時間は月間200時間である。製品Xを1,000個作ったときの残り時間を求めよう。製品の製造時間は、組立所要時間 × 製造数で求められる。
 200時間 × 60分 − 6分 × 1,000個 = 6,000分

 残り6,000分で製品Xの次に利益の高い製品Yを月間需要量上限の範囲内もしくは6,000分以内で多く作ればよい。製品Yを6,000分でいくつ製造可能か求める。
 6,000分 ÷ 10分 = 600個

 6,000分では600個作れることが分かった。製品Yの600個の利益は
 600個 × 2,500円 = 1,500,000

 残り時間ですべて製品Yを製造したので残り時間は0である。よって利益は、製品Xの利益と製品Yの利益を加えたものである。
 1,800,000円 + 1,500,000円 = 3,300,000円

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