初級シスアド 過去問題 平成14年度 秋期 午後(問5)

■問5■
 換算レートを考慮した海外現地法人業績評価に関する次の記述を読んで,設問1〜5に答えよ。

 W社は,アジア及び北南米の国々において現地法人を設立し,飲料の生産,販売を行っているグローバル企業である。W社では,各現地法人の業績評価を行うため次の数値をとりまとめた。

 (1)  現地法人別の各国現地通貨での売上評価を表1に示す。
 なお,LCは,Local Currency,すなわち,現地通貨であることを示す。
   @  LC前年実績 : 前年度の現地通貨での売上実績
   A  LC予算    : 事前に策定された現地通貨での当年度の売上予算
   B  LC実績    : 現地通貨での当年度の売上実績
   C  LC予算比 (%) = LC実績/LC予算×100
   D  LC前年比 (%) = LC実績/LC前年実績×100

  

 (2)  各国現地通貨を円貨に換算するための換算レートを,表2に示す。
   @  前年レート : 前年度末レート。各国の現地通貨での前年度の売上実績を,円貨に換算するための換算レート。
   A  予算レート : 予算策定の際に,各国の現地通貨での当年度の売上予算を,円貨に換算するための換算レート。
   B  実績レート : 当年度末レート。各国の現地通貨での当年度の売上実績を,円貨に換算するための換算レート。
   C  予算比 (%) = 実績レート/予算レート×100
   D  前年比 (%) = 実績レート/前年レート×100

  

 (3)  現地法人別の円貨での売上評価を,表3に示す。
 なお,JPYは,Japanese Yen,すなわち,円貨であることを示す。
   @  JPY前年実績 = LC前年実績×前年レート
   A  JPY予算 = LC予算×予算レート
   B  JPY実績 = LC実績×実績レート
   C  JPY予算比 (%) = JPY実績/JPY予算×100
   D  JPY前年比 (%) = JPY実績/JPY前年実績×100

  
 

■設問1■
 現地法人別の円貨での売上評価(表3)を基にアジア計,北南米計,全現地法人計及び全現地法人計に対するJPY実績の構成比を算出し,表4を作成した。表4中の 【   】 に入れる値の意味として適切なものを,解答群の中から選べ。

  

aに関する解答群
アジア全現地法人前年実績合計に対するアジア全現地法人実績合計の比率
アジア全現地法人予算合計に対するアジア全現地法人実績合計の比率
アジア各現地法人予算比の合計
アジア各現地法人予算比の平均
全現地法人予算合計に対するアジア全現地法人予算合計の比率
 
bに関する解答群
アメリカW社前年実績に対するアメリカW社実績の比率
アメリカW社予算に対するアメリカW社実績の比率
アメリカW社予算比とアメリカW社前年比の平均
全現地法人実績合計に対するアメリカW社実績の比率
北南米全現地法人実績合計に対するアメリカW社実績の比率
 
cに関する解答群
全現地法人前年実績合計に対する北南米全現地法人前年実績合計の比率
北南米全現地法人前年実績合計に対する北南米全現地法人実績合計の比率
北南米各現地法人前年比の合計
北南米各現地法人前年比の平均
北南米全現地法人予算合計に対する北南米全現地法人実績合計の比率
 
dに関する解答群
北南米全現地法人前年実績合計に対する北南米全現地法人実績合計の比率
北南米全現地法人予算合計に対する北南米全現地法人実績合計の比率
北南米全現地法人合計の予算比と北南米全現地法人合計の前年比の平均
北南米各現地法人の実績構成比の合計
北南米各現地法人の実績構成比の平均

 

■設問2■
 各現地法人の業績評価を行うため,図1,2のバブルチャートを作成した。バブルチャートは,円の中心の座標と円の面積(以下,バブルサイズという)によって値を図解したものである。各図の横軸,縦軸,バブルサイズは,次の数値を表している。
(1) LC売上評価のためのバブルチャート (図1)
  横軸 : LC予算比−100 (%)
  縦軸 : LC前年比−100 (%)
  バブルサイズ  : JPY売上実績に比例する
(2) JPY売上評価のためのバブルチャート (図2)
  横軸 : JPY予算比−100 (%)
  縦軸 : JPY前年比−100 (%)
  バブルサイズ  : JPY売上実績に比例する

 図1,2中の 【   】 に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

      

解答群
 ア アメリカW社  イ インドネシアW社 ウ タイW社
 エ ブラジルW社  オ メキシコW社

 

■設問3■
 各現地法人の実績と換算レートの関係を分析するため,LC実績,換算レート,JPY実績の予算比と前年比の増減の関係を表5にまとめた。表5では,各比率が100%以上のときを “+”,100%未満のときを “−” で示すこととする。表5中の 【   】 に入れる適切な記号の組合せを,解答群の中から選べ。

  

■設問4■
 各現地法人の実績と換算レートに関する次の記述のうち,誤っているものを解答群の中から選べ。

解答群

 ア アメリカW社の場合,実績レートが前年レートを上まわっているが,現地通貨での売上実績は前年を下まわっているので,円貨での売上実績は前年を下まわっている。
 イ インドネシアW社の場合,現地通貨での売上実績は前年を上まわっているが,実績レートが前年レートを下まわっているので,円貨での売上実績は前年を下まわっている。
 ウ 中国W社の場合,現地通貨での売上実績は予算を下まわっているが,実績レートが予算レートを上まわっているので,円貨での売上実績は予算を上まわっている。
 エ ブラジルW社の場合,実績レートが予算レートを下まわっているが,現地通貨での売上実績は予算を上まわっているので,円貨での売上実績は予算を上まわっている。
 オ マレーシアW社の場合,現地通貨での売上実績は,予算を上まわっているが,前年を下まわっている。

 

■設問5■
 業績評価に関する次の記述中の 【   】 に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

 各現地法人の業績評価を行うため,次の指標 (1),(2) を設定し,算出結果を表6にまとめた。
 (1) LC業績評価 = LC予算比×LC前年比/100
 (2) JPY業績評価 = JPY予算比×JPY前年比/100

          

 業績評価を総合的に行うため,次の総合評価の指標を設定することにした。
    総合評価 = (LC業績評価+JPY業績評価)/2

 総合評価の指標が,最も高い現地法人は 【  n  】 であり,最も低い現地法人は 【  o  】 である。

解答群

 ア アメリカW社  イ インドネシアW社 ウ タイW社
 エ 中国W社  オ ブラジルW社 カ マレーシアW社
 キ メキシコW社  

 

■答え■
設問1 : a−イ,b−エ,c−イ,d−エ
設問2 : e−イ,f−ウ,g−エ,h−ア,i−オ
設問3 : j−ク,k−カ,ℓ−オ,m−ウ
設問4 :
設問5 : n−オ,o−カ

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