初級シスアド 過去問題 平成11年 春期 午後(問5)

 
■問5■

 アンケート分析に関する次の記述を読んで、設問1〜3に答えよ。

 F社では、電子メールの導入が進み、パソコンの一人1台化も達成されつつある。情報システム部では、電子メディア利用推進施策の一環として管理職全員を対象に電子メール利用状況、情報リテラシ教育受講状況などに関するアンケートを実施した。
  

 情報システム部のG君は上司のH氏とアンケート結果の分析を行った。

G君 「 今回のアンケートは回収率も良く、皆さんが積極的に回答してくれました。」
H氏 「 各職場にパソコンが入り、OAソフトや電子メールの利用が活発になってきた結果だろうね。今回管理職を対象にアンケートをとったのは、職場のキーマンである管理職の意識調査を行いたかったからだ。電子メールの利用は、部門によって偏りがあると思われるので、今回の分析ではそのあたりを中心に問題点を明確にしたい。アンケート分析の方法については、単純に各項目の集計結果をまとめるのではなく、複数の項目を関連付けた分析を行うことで利用実態を把握していこう。」
■設問1■
 次の記述中の【   】に入れる適切な字句を、解答群の中から選べ。
H氏 「 まず管理職がどのくらい電子メールを使いこなしているかを見てみよう。そのためには管理職全体を分類する基準を作ると分かりやすい。ここでは管理職のスキル状況を考慮して、次の3タイプに分類してみる。
 

ここで、タイプ1は最も活発に電子メールを利用している層とし、タイプ2は電子メールの送信、受信を何とか行える層と定義して、アンケート中の【  a  】から人数を求める。さらに、【  b  】のデータからタイプ1、2以外の層を求めると、各タイプの分布は【  c  】のようになる。今後の分析ではこのタイプ分けを使って検討を進めよう。」

a,bに関する解答群
 ア 質問1     イ 質問2     ウ 質問3     エ 質問4     オ 質問5

cに関する解答群(グラフ中の数字は人数を示す)
 

■設問2■
 アンケート分析に関する次の記述中の【   】に入れる適切な字句を、解答群の中から選べ。
H氏 「 まず、管理職が電子メールをコミュニケーションの道具としてどのように使おうと考えているかを見てみよう。これはアンケートの【  d  】をタイプ別にクロス集計すればよい。この結果は表2のようになったが、このデータから管理職のコミュニケーションの電子化に対する意識としては、【  e  】であると推測できる。」
G君 「 管理職を支援する適切な施策をタイミングよく実施していくことが大切だということですね。各職場全体での電子メール利用状況を把握するためには、【  f  】の項目をタイプ別に集計すればよいですか。」
H氏 「 そうだね。その分析結果はどうなるかな。」
G君 「 クロス集計結果は、表3のようになりました。この結果から管理職が電子メールをよく使う職場では【  g  】と思います。」
H氏 「 管理職を含めた職場の雰囲気が大切になるということだね。逆に、利用が不十分な職場では何が問題なのかな。」
G君 「 アンケートの【  h  】の内容を併せて考えると、【  i  】ことが主因なのではないですか。」

          

d,f,hに関する解答群
 ア 質問1     イ 質問2     ウ 質問3     エ 質問4     オ質問5
 カ 質問6     キ 質問7

eに関する解答群
 ア すべてのタイプが電子化には消極的
 イ すべてのタイプが電子化には積極的
 ウ タイプ1は電子化に消極的だが、タイプ2、3は積極的
 エ タイプ1は電子化に積極的だが、タイプ2、3は消極的

gに関する解答群
 ア 電子メールの利用が当たり前の状態だ
 イ 電子メールの利用はこれから始まる
 ウ 電子メールの利用を限定している
 エ 電子メールを使う人が出始めた状態だ

iに関する解答群
 ア コミュニケーションが不足している
 イ 使い方がよくわからない
 ウ メールソフトがない
 エ 若手の部下が不足している

■設問3■
 情報リテラシ教育に関する次の記述中の【   】に入れる適切な字句を、解答群の中から選べ。
  
H氏 「 この表は年齢と情報リテラシ教育受講経験の関係をまとめたものだ。この表から見ると、【  j  】ことがわかる。」
G君 「 そうなると、今必要なことは【  k  】ですね。一体どんな教育のカリキュラムを検討したらよいでしょうか。」
H氏 「 そこが一番大切なことだ。管理職に求められていることは、OAソフトを利用したデータ操作に習熟することよりもまず【  ℓ  】だと思う。この点については、まだどんな教育が望まれているのか情報が不足しているので、今後各部門にインタビューなどを行って詳細な検討をしていこう。」
G君 「 アンケートの【  m  】、【  n  】から考えると、通常の勤務時間内では時間の都合がつかないようですから、こちらで提供する教育の形態についても考えるべきですね。」
H氏 「 アンケートの【  n  】からは、【  o  】でなく【  p  】を望む声が多い。CD-ROM やビデオなどの教材を活用して、自分の時間が空いた時に、学習進度に合わせて自分の席で、自主的に学習できる環境を整備していくことも考えていこう。」

jに関する解答群
 ア 若年層の情報リテラシ教育が不足している
 イ 情報リテラシ教育を全員が均等に受講している
 ウ 全員の情報リテラシ教育が不足している
 エ 中高年層の情報リテラシ教育が不足している

kに関する解答群
 ア 管理職向け情報リテラシ教育
 イ 若年層向け情報リテラシ教育
 ウ 中高年層向け情報リテラシ教育

ℓに関する解答群
 ア 情報管理に関する資格を調査し取得すること
 イ 情報収集したデータを個人的に管理すること
 ウ 情報の管理体制をできるだけ緩和すること
 エ 情報を事業活動、経営管理などに活用していくこと

m,nに関する解答群
 ア 質問8      イ 質問9      ウ 質問10

o,pに関する解答群
 ア 個人指導    イ 社外教育    ウ 集合教育    エ 自習教育

■答え■
設問1 : a−エ,b−ウ,c−ウ
設問2 : d−キ,e−イ,f−カ,g−ア,h−オ,i−イ
設問3 : j−エ,k−ウ,ℓ−エ,m−イ,n−ウ,o−ウ,p−エ

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